2013/02/21

農業研修生が考えるTPP


今日は曇り時々雪の寒い一日。

午前中はニンジン・ミズナ・ホウレンソウの収穫と出荷準備。
午後は土壌分析をしました。


新聞やニュースの報道を見て、僕が勝手に感じている印象なんですが、
どうやらTPPに参加するような気配ですねぇ。
交渉だけじゃなく、枠組みそのものに。

TPPといえば、なぜか農業の問題が取り上げられることが多いですが、
そもそもTPPは農業だけに関する協定ではなく、
工業はもちろん、金融や環境、労働などなど幅広いことについて
取り決めるものです。

トータルで考えたときに、日本にとってプラスとは、
ぼくには思えません。。。
(国民皆保険制度や、様々な安全基準などが撤廃させられるかも)


トータルで考えなくても、農業についてだけでも同様です。

政府は「競争力のある農業」みたいなことを掲げているようですが、
はっきり言って、幻想です。

「競争力のある農業=輸出して稼げる農業」、
ということだと思いますが、
そのような規模や力を持っている農業主体は、
日本全国の1%にも満たないでしょう。

また、市場もきわめて限定的です。
(アメリカとかシンガポール、オーストラリアの富裕層?)

一方、ほかの国から安い農産物が輸入されてきます。
そうなることで、日本の農家が価格競争により疲弊し、
ますます国内自給率が下がってしまい、
いずれ来るであろう世界的食糧不足の際に、
日本は輸入先を失い、飢えていくことになりかねません。

また、海外から農産物を輸入することになれば、
その輸送にかかるエネルギー(化石燃料)も余分に消費されますし、
相手国の産業構造を壊しかねません。
(発展途上国に輸入用農産物を作らせることで、
 経済が発展しない状況に陥らせるのは先進国の常套手段)


「輸出できる農業」を目指す前に、
「自給できる農業」を目指すべきだと思うのですが、
なんでそうならないのかなぁ。ふしぎ。
(世界の農業輸出大国は自給率も高いのです)


まぁ、TPPへの参加、というのが、
ぼくの杞憂ならいいんですけどねぇ。。。

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